新郎の中学生の時の親友の母→新郎へ
○○くん、結婚ほんとうにおめでとう。
●●さん、結婚、ほんとうにおめでとう。
ご両家のみなさん、本日はほんとうにおめでとうございます。
私は、先ほどご紹介にありましたとおり、○○くんと仲良くさせていただいた□□の母親にあたります。本来ならば、私じゃなくて、私の息子がこのお祝いのスピーチをするはずだったのかと思います。けれど、ある事情があって、息子の□□はこの場で挨拶をすることができません。息子の□□に代わって、挨拶をさせていただきたいと思います。
○○くんは中学2年生当時、毎日のようにうちに遊びに来てましたね。
恥ずかしながら、私は、母一人、子一人という環境で□□を育てていました。
□□の部屋が離れになっていたので、いわゆるたまり場になっており、毎日悪友達が集まっておりました。私は、中で何をしているか、全部知っていましたよ。中学生の悪友が集まればすることは三つ。酒、タバコ、バイク、ですよね?私は全部知っていましたよ。○○くんのお母さんには叱られそうですが、私は黙っていました。なぜなら、自分達で気づいてほしかったから。自分達で気づく日が来ると思ったから。
あの日。
私は一番に○○くんに電話をしました。
なぜ○○くんだったのかはわかりませんが、○○くんなら何とかしてくれそうだと思ったから。○○くんは、自転車で病院に一番にかけつけてくれましたね。私は○○くんの顔を見たとき、一気に泣き崩れてしまいました。
それまで張っていた気持ちが、○○くんの顔をみたら一気に崩壊しました。
「おばちゃん、大丈夫、おばちゃん、大丈夫だから、あいつ、大丈夫だから」
取り乱す私を、必死で慰めて、抱きかかえてくれました。40にもなるおばさんが、自分の息子と同じ年齢の子に泣きすがるのです。中学生が、自分の母親ほどの年齢の人を励まし、慰めるのです。人は、どうしても自分の思っている行動が取れないことがあります。
その日、私はバイク事故で□□を亡くしました。
○○くんのその時の行動は、ほんとうに中学生なのかと思うくらい頼もしいものでした。仲間達には連絡済み、学校の先生にまで連絡していたのです。
自分の仲間が、法律に違反して事故、それで普通、学校の先生に自ら連絡しますか?自宅に□□を帰してからも、私はなにをやったらいいのかわかりませんでした。○○くんは、そんな私のそばで、電話帳をひっくり返しながらいろんなところに電話をかけていました。私はというと、□□の傍らで、泣いてばかりいました。
あのときのことは正直、ほとんど覚えていません。
気づいたら、もう全部終わってた。○○くんと□□先生が全部やってくれたのです。
○○くんのご両親様、あのときはほんとうに○○くんにお世話になりました。
私は○○くんに電話してよかった、と改めて思いました。
あれからもう10年以上の時間がたってしまいました。
あいかわらず、□□は中学2年生のままです。
なんだか、しんみりしてしまって、たいへん申し訳ありません。
でも、私が○○くんの結婚式の招待状を受け取ったとき、そういうことだと思いました。今、隠すことなく、あの日のことをお話しました。
きっと□□も祝福しているものだと思います。
きっと、この式場に来て、私のスピーチを聞いているものと思います。
○○くん、たまにはあいつにも、顔を見せに来てあげてください。
○○くん、いつまでも私の息子のように思っています。
○○くん、●●さん、どうぞ、末永くお幸せに。
私が友人の結婚披露宴に出席したときの結婚式スピーチ。
私号泣。新郎号泣。会場号泣。(覚えてるだけできるだけ正確に書きました。今書いていて涙が止まらなくなりました…。)
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